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Ikegami TECH

2025.04.09

Ikegami TECH vol.42 プロダクトデザイン ~モノづくりメーカーが創る価値あるデザイン~

さまざまなデザインカテゴリーの中で、モノ作りメーカーにおいて中核となるプロダクトデザインは、一般的に製品をデザインする仕事を指し、家電製品や生活用品、インテリア製品、飛行機や電車バスなどの輸送機に至るまで対象は多岐にわたります。プロダクトデザインは、製品のコンセプトやアイデアの創出から、その製品が市場に出て使用される一連のプロセスを包括する広範な分野です。専門的な役割でもあり、多角的に物事を捉え、専門的な知識や技術に加えてデザインのセンスも要求されます。
Ikegamiの製品群は、4つのセグメント「放送」、「セキュリティー」、「メディカル」、「検査/画像処理」に大別され、それぞれの市場で要求されるプロダクトが異なります。
最終的なデザインを決定する際の重要な指標は、そのアイデアがどれだけ効果的かを評価することです。単に思いついたアイデアを採用するのではなく、プロダクトが実用的であるほど、その実用性や有効性をしっかり検証し、それをもとに最適なデザインを決めることが大切です。
プロダクトデザインでは、さまざまな使用状態を常に観察し、その情報から得られる本質を見ぬく洞察力や、あらゆることに疑問を持ち、原因を調査してその解決策を考える考察力が新たなアイデア創出の基本となります。さらに安全なツールであることや、そのツールはユーザーにとって使いやすいか、操作性や快適性の向上など人間工学的な側面での判断や、心理的な人間の感情や感覚を予測する感性工学的な側面での検討も重要となります。それぞれ発想のアプローチが異なってくるため慎重に検討し提案することが必要です。
具体的なデザイン例として、最新の放送用カメラのデザインについて紹介します。
放送用カメラや付随する周辺機器は、撮影するという目的が明確であり、比較的絞り込まれた機能を一体的にまとめるためのアイデアが重要になります。最新の放送用カメラ「UHK-X700」は、人間工学に基づいた機構設計により、小型・低重心なカメラ筐体を実現し、肩乗せ時でも安定したカメラ操作が可能です。また、カメラ越しの視認性やレンズコネクターの着脱のしやすさなど、これまで長年にわたり放送用カメラ開発で培ったノウハウにより完成したカメラです。

UHK-X700

とりわけ、放送用カメラというツールを新たにデザインすることは、性能や機能はもとより使用して得られる価値を、カメラマンはじめ関わるすべてのスタッフと共感できることです。最適なツールを創作する行為がデザインであり、妥協を許さないプロのカメラマンの使用状況を考えながら、構造や素材、質感だけでなく色や仕上げ方で表現する新しいツールをデザインしていくことが重要だと考えています。
プロダクトデザインはモノだけのデザインにとどまらない領域に入っています。ツールをデザインすることによって問題や課題に対し最も効果的な解決策「まだ見えていないものを描く、可視化する」ことがプロダクトデザイナーの役割だとIkegamiは考えています。

「技術」のチカラで、あなたをしあわせに。
このパーパスの実現のため、これからも先進的でお客様に寄り添ったプロダクトデザインの追求を図ってまいります。

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