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Ikegami TECH

2022.11.15

Ikegami TECH Vol.13  モニターの“表示デバイス”種類やその特長は?(1)

モニターの“表示デバイス”種類やその特長は?(1)

テレビ(受像機)はニュースやドラマ・スポーツ・音楽番組など様々な視聴ができますが、最近はタブレット、スマホなど多様なネット情報を得ながら同時にテレビを見る!などパーソナルユースが増え、幅広い年齢層の生活の一部として身近な情報源になっています。
その映像や情報を表示する製品には必ず“表示デバイス”が搭載されており、これはマンマシンインターフェイスとして必要不可欠です。
普通は“表示されている面”しか見えない表示デバイスの内側がどうなっているのか、またどのように変わってきたかなど興味がある人以外は知る由もありませんが、今回は“表示デバイス”という点から、主な種類や表示面ではなく内側にどんな特長があるのか、テレビ(受像機)では少し幅が広過ぎるので、ある程度“放送業務用モニター”に絞って考えてみたいと思います。

テレビ放送が始まった頃に遡ると、スタートから約30年の長い間は、奥行きのあるブラウン管(CRT)しかありませんでした。
勿論その間モノクロからカラーへの移行など進化がありました。 その後、直視タイプは薄型(フラットパネル:FPD)テレビへ急速に置き換わりが進みましたが、代表的な表示デバイスとして、“液晶(LCD)”、そして“有機EL(OLED)”が登場します。これらのデバイスはそれぞれ独自の性能、特長があります。※プラズマディスプレイ(PDP)方式についてはここでは割愛します。

図1-1 ブラウン管(CRT

図1-2 液晶(LCD)

図1-3 有機EL(OLED)

まずブラウン管は、図1-1の断面図に示すように真空のガラス管の中に電子銃が配置され、水平垂直磁界によって偏向された電子ビームが蛍光面に当たることでRGB発光し映像表示しますが、これは自発光です。 次に図1-2は液晶で少し複雑な構造ですが、左側のバックライト光を偏光し液晶層でON/OFFされた光がRGBカラーフィルターを通って映像を映します。これは透過光です。 また図1-3は比較的新しい有機ELとなりますが、図は一般的な構造でRGB有機発光層に電流を流すことでRGB発光します。これはブラウン管と類似した自発光方式となります。 現状ではこれらがディスプレイのほぼ大半を占めていて“放送業務用モニター”もほぼ同様です。一般的に自発光デバイスの方が、輝度とコントラスト(白と黒)をバランスよく表現しやすい傾向がありますが、自発光であるために長時間同じ映像を映していると焼き付きという現象が起きやすいことも知られています。最近はソフトウエア上で焼き付きを防止する機能なども開発されており、従来よりは改善されてきています。

次回は、これら表示デバイスの主な“評価指標(キーワード)”について考えてみたいと思います。

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