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放送

2025.11.06

沖縄テレビ放送様

優れた操作性で、高品質な番組制作を実現
―制作・報道両サブにIkegamiのサブシステムを導入―


左:制作サブ 右:報道サブ

沖縄テレビ放送株式会社(以下、沖縄テレビ放送)様は、沖縄県初の民放テレビ局として1959年に開局して以来、65年以上にわたり、地域に根差した番組制作を通じて地元に貢献されています。沖縄テレビ放送様には、2020年に制作サブシステム、2023年には報道サブシステムを導入いただき、情報番組や報道番組において最大限にご活用いただいています。このたび実際の運用を担われている3名の方にサブシステムの使い勝手や導入後に感じた運用の変化等について、お話を伺いました。

▼今回、お話を伺ったのは

技術管理局制作技術部 部長待遇 屋慶名(やけな) 剛 様
技術管理局放送運行部兼制作技術部 副部長 宮城(みやぎ) 司 様
報道局報道推進部 副部長 小渡(おど) 貴博 様


沖縄テレビ放送様 本社外観
本社周辺に広がる海の風景

車で15分ほどの距離には首里城もあり、立地も抜群(正殿の復元工事は2026年秋に完了予定)  
所蔵:(一財)沖縄美ら島財団

ニュースから中継まで。制作サブが現場を支える要に

屋慶名様:まず弊社には制作スタジオ・報道スタジオがあり、それぞれにサブを備えています。制作サブでは、平日夕方のニュース番組「OTV Live News イット!」や土曜夕方の生放送バラエティ「ひーぷー☆ホップ」等の人気番組が、月曜から土曜まで毎日稼働しているほか、特番対応や中継対応の“受けサブ”としての役割も担っています。


スタジオセット 「OTV Live News イット!」

スタジオセット 「ひーぷー☆ホップ」

課題に感じていたこと:制作サブが担う、最も大きな中継番組にクオリティー高く対応したい

屋慶名様:制作サブは、毎年2月に開催される「おきなわマラソン」の中継で、“受けサブ”としての役割を20年以上担っています。「おきなわマラソン」は、我々制作技術部サイドが担当する“受けサブ”対応としては、年間を通して一番規模の大きい番組となり、やるべきことが非常に多く、さまざまなスペックが求められます。年々要求される演出力やクオリティーへの期待が高まるなか、20年弱使用していた以前のシステムでは機能面・操作性において課題が出始めていた頃に、システムの更新時期を迎えました。


Ikegamiの制作サブシステム

2020年、Ikegamiの制作サブシステムを導入:選定理由と背景について

屋慶名様:新たな制作サブシステムを選ぶにあたり、受けサブとして年間で最も規模の大きい「おきなわマラソン」の中継に対応できる機材かどうかを特に重視して検討しました。池上さんを選定した理由は、スイッチャー、ルーティング スイッチャー、その他周辺機器のラインアップ等、さまざまな操作方法が非常に分かりやすかったこと。一方で、スペックも非常に高く、高度な要求にも十分対応できると判断したためです。仕様打ち合わせでは、現場の声を丁寧に汲み取っていただき、二人三脚でシステムの仕様を決められたことも、信頼に繋がりました。おかげさまで、大規模な中継に対応でき使いやすく効率的なシステムが構築できました。


制作サブのラック室。 中型スイッチャー「MuPS-5000」・ルーティング スイッチャー「UHSM-220220」・OnePackⅡを収納

リハーサル中の様子。進行表を見ながら番組の流れを確認

実用面でのメリット:制作現場で実感した、サブシステムの使い勝手の良さ

【ルーティング スイッチャー「UHSM-220220」】
宮城様・小渡様:やはり、マルチビューワが最初から内蔵されていたという点は、大きな魅力でしたね。ルーティング スイッチャーの入出力数が減ることで、運用がとても楽になりました。この機能が最初から備わっているのはありがたい。本当に名機だと思いますよ。
【中型スイッチャー「MuPS-5000」】
屋慶名様:ワイプやキーイング、特殊効果等の演出が分かりやすく作り込めるため、表現の幅が広がりました。スイッチャーの操作は直接番組のクオリティーに関わってきます。例えばテロップの重ね方や、スクイーズワイプの数、CGワイプの有無等、求められる演出の効果や作業は非常に多岐にわたりますが、池上さんのフルスペックのスイッチャーを本格的に使うのは初めてだったにもかかわらず、操作感が非常に優れていて運用開始直後から「やりたいことが全部できた」と感じました。
【OnePackⅡ】
屋慶名様:大きなトラブルなく安定運用できています。5式ありますが、小型だからラック棚に収納しやすく、各モジュールに複数の機能や複数の系統がアサインできるので設置スペースの有効活用に繋がりました。


制作サブのラック室に収納されている、ルーティング スイッチャー「UHSM-220220」と中型スイッチャー「MuPS-5000」

制作サブシステム導入後の運用実績:充実したスペックで大規模中継に対応

屋慶名様:ルーティング スイッチャーの入出力をはじめとして、FSの数やスイッチャーの性能のおかげで、工夫が必要な演出や効果も非常に分かりやすく作り込めて、我々が今まで苦労に感じていた番組制作が、 より簡単に、より使いやすくなりました。コロナで3年ぶりに再開された「第29回2024おきなわマラソン」の中継番組では、制作サブシステムが我々の求めるクオリティーにフルスペックで応え、問題なくやり遂げました。小渡君に担当してもらったインカムを含めた音声システムでは、中継現場での混線もなく、スタッフ同士で円滑なコミュニケーションが図れました。「第29回2024おきなわマラソン」の中継番組が無事に終わった時の、あの安堵感は本当に忘れられません。

Ikegamiの報道サブシステムを更新:選定理由と背景について

宮城様・小渡様:2020年に導入した制作サブシステムに続き、報道サブシステムも池上さんを選びました。報道スタジオは技術部ではない報道局のスタッフでも運用できるように、操作がシンプルで分かりやすいこと、簡単操作でも演出のクオリティーが損なわれないこと、この2つが両立できる点を重視していました。検討した結果、池上さんにご提案いただいたマニュアルスイッチャー(手動操作)による運用体制で更新することを決めました。


Ikegamiの報道サブシステム

報道サブのラック。スイッチャー「MuPS-4000」・ルーティング スイッチャー「MuPS-4000」・OnePackⅡを収納

実用面でのメリット:技術部の負担軽減

宮城様・小渡様:制作サブシステムと報道サブシステム、さらに音声周りも池上さんで揃えたことで、スタッフ同士で支え合いながら柔軟に運用できる環境が整ったことはメリットとしてありました。ここ数年で、簡易中継の運用も増加し、それに対応する報道サブシステムとして非常に使いやすくなりました。直感的に扱えるダイレクトタッチパネルや、N-1パネルなども新たに導入しました。これらの機能は報道や番組のスタッフだけで操作できるため、複数の中継現場を同時に繋ぐ二元・三元中継でも、技術部のサポート無しで対応ができるようになりました。今までは制作スタッフが報道のサポートに入ることもありましたが、この度の更新により、技術部の負担が大幅に軽減されました。「視覚的にわかりやすい、誰でも扱える報道サブ」が実現できたと思います。結果的に、制作サブシステムと報道サブシステムを池上さんで揃えられたことはとてもよかったです。


タッチするだけで画面が切り替わるダイレクトタッチパネル

ボタン1つで中継先の音声が切り替わるN-1パネル

忘れられない“あの”瞬間:初のリモートでの立会い検査、そして制作サブシステム導入へ

屋慶名様:制作サブシステムの導入時期は、ちょうどコロナ禍でした。制作サブシステムの仕様が決まったタイミングではありましたが、池上さんの工場での立会い検査の実施が難しくて、私たちにとっても池上さんにとっても初めての試みとなる「リモート」立会い検査を実施せざるを得ない状況でした。
無事に立会い検査が終わり、実際に機材を目にしたのは、フェリーで機材が届き、局内に搬入された時でした。事前にしっかりと検討・確認を重ねてはいましたが、初めて目にした時の安心感は忘れられない瞬間ですね。

ここにもIkegamiが!

2018年4月に納入したSNG中継車

報道スタジオに、2023年3月に導入した4K/HDマルチパーパスカメラ「UHL-43」

Pick up!沖縄テレビ放送様の取り組み

沖縄にまつわるヒト・モノ・コトを多彩な切り口で発信されている、沖縄エリア特化型の情報メディア、「OKITIVE(オキティブ)」をご存知でしょうか?沖縄テレビ放送様が運営する本メディアは、番組と連動したコンテンツをはじめ、沖縄のおでかけ情報やグルメ、地元プロスポーツチームの最新情報、琉球鑑定士による占い、移住コラムなど、ここでしか読めないオリジナル記事が日々更新されています。「“OKI”NAWA × AC“TIVE”=OKITIVE」として2021年12月に誕生した本メディアは、沖縄県内のみならず、県外の沖縄ファンに向けても、魅力あふれるコンテンツをお届けされています。ぜひチェックしてみてください!

  OKITIVEはこちらからご覧いただけます。

                                                                       

Ikegamiへの今後の期待や要望

宮城様:将来的に拡張できるようなシステム構築の提案が厚いと嬉しいです。すべてのシステムを一度に更新するのは難しく、段階的に機能を追加できる柔軟な仕組みがあると非常に魅力的です。
最終的には“池上さん”でまとまるようにシステムを統一できる構成であれば、保守の窓口も一本化できて、管理も楽になり、お互いにとってメリットが大きいと思います。
屋慶名様:ある程度、設備更新も落ち着き、“その先のこと”を考えるタイミングに来ていると感じています。
現状の設備や保守メンテナンスを含めたケアには非常に満足していますので、放送局の全体的な構築が必要となる時期に備えて、サブ・マスターを含めたIPとの連携、そこを見越した“未来の構想”を提案してもらえたら大変心強いです。

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