放送
2016.02.17
“さっぽろ雪まつり”8Kライブ映像 超広帯域リアルタイム暗号化配信実験に参加
放送業界を目指す学生達に最適な教材として運用

池上通信機は、国立研究開発法人 情報通信研究機構(NICT)主催の新世代ネットワーク実現に向けた実証実験に参加致しました。
■池上通信機の参加内容
池上通信機では、2月6日(土)にグランフロント大阪で行われた「非圧縮の8K超高精細映像素材によるリアルタイム暗号化配信と多地点配信実験」の一般公開の模様を当社8Kカメラ「SHK-810」にて撮影し、映像配信実験に協力致しました。
当社は、今後も技術の発展に寄与する取り組み対し積極的に参加・協力して参ります。
実験概要 ~国立研究開発法人情報通信研究機構様 プレスリリースより~
NICTは、新世代ネットワークの実現に向けた研究開発用テストベッドネットワーク「JGN-X」を構築・運用しています。
2020年の東京オリンピック・パラリンピックに向けて実用化が見込まれる8K/4K超高画質映像配信において、昨年成功した8K非圧縮映像マルチキャストのように回線性能を効率的に活用する配信技術と並行して、配信時に途中経路での悪意あるコンテンツ改ざん、盗聴等を防ぐセキュリティ対策が必須となります。しかしながら、8Kのようなライブコンテンツ配信では、セキュリティ対策が取られていないのが現状でした。
今回の実験概要

今回の実験では、IPsecによる暗号化技術を用いて、広域ネットワーク上で8K非圧縮ライブ映像を世界で初めてリアルタイムに暗号化・復号化し、安全に配信できる仕組みを構築しました。さっぽろ雪まつり会場で撮影される8K映像データをすべて暗号化して大阪うめきたの一般公開会場まで送信し、会場内で復号化して中継映像を広域に安全に配信できることを実証しました。
実験は、神奈川工科大学、セキュリティ通信機器メーカー4社ほかと共同で実施し、複数の暗号化実装方式による実験を行いました。並列に構築した実装方式の切替時には個々の機器での煩雑な設定変更が必要になるところ、これまで研究開発・運用を進めてきたSDNテストベッド「RISE」の技術を活かし、機器の通信経路変更を遠隔から一括で制御することにより、短時間での切替えが可能になりました。
回線は、JGN-Xの国内100Gbps基幹回線に加え、国立情報学研究所が構築中の学術情報ネットワークSINET5が実証実験に参加することにより、北海道から沖縄へと日本列島を縦断する100Gbps回線の構築が実現しました。これにより、沖縄を含む全国拠点に対し、札幌で撮影した8K非圧縮映像のマルチキャスト中継実験を行います。また、タイの研究機関と協力し、JGN-Xバンコクアクセスポイントを経由して日本-タイ間で相互に4K映像を配信する国際伝送実験を実施します。
これらの実験は、<実証実験 参加機関>に記載の機関の協力・協賛を得て実施するものです。
・国立研究開発法人 情報通信研究機構様: ホームページ プレスリリースへ https://www.nict.go.jp/press/2016/02/04-1.html
・学校法人幾徳学園 神奈川工科大学発表: 大学プレスセンターへ https://www.u-presscenter.jp/article/post-35090.html