放送
2023.11.08
株式会社毎日放送様よりヘリコプター搭載防振装置SHOTOVER M1および一体型FPU装置など機上設備を一括受注
~コンパクトかつ効率的な操作性と総合システム提案力を高く評価~

池上通信機株式会社は、株式会社毎日放送(以下、MBS)様より、次期新型ヘリコプター搭載用機材を受注しました。機体下部に取り付ける高性能カメラ防振装置「SHOTOVER M1」に加えて、高周波部と制御部を一体型にしたFPU装置も受注。さらに機内で映像や音声の切替えを行う制御装置とシステム全体を制御するソフトウェアなど、効率的な中継業務と省スペース化を実現する機上中継設備として一括受注しました。本新型ヘリコプターは、2026年4月に運行開始予定です。
MBS様は、地震、豪雨、猛暑、台風といった災害対応を想定し、災害発生時に被害状況や安全確保のための信頼できる情報を正確かつ迅速に多くの方へ伝えることが重要と考えられております。そのためには、ヘリコプターと受信基地局、中継車などとの伝送をスムーズに行うことが重要となり、すべての機器の集中制御ができる総合システムを構築することが求められます。
MBS様には長年、当社のスタジオカメラシステム、中継車、伝送装置、FPU受信基地局設備、ヘリコプター機上設備など多数の放送機器と放送システムをご導入いただいております。これまでの製品の安定性やサービスへの信頼性に加え、今回のご採用では、デモフライトにより製品の性能および操作性の高さをご確認いただき、ヘリコプター搭乗者の機上での効率的な運用を重視したシステムの有効性を実感いただきました。また単体製品だけでなく、ヘリコプターやSNG中継車、受信基地局、情報カメラなどあらゆる機器やシステムの制御が1社で対応できるシステムメーカーであることも当社を選定いただいた大きな要因となったと考えております。
今回ご採用いただいた機上中継設備は、主に以下の特長をもっています。
- 防振装置「SHOTOVER M1」
6軸防振構造により、比類のないルックダウン(真俯瞰空撮)能力で安定した撮影が可能です。このたびご採用いただいた「SHOTOVER M1」は、飛行姿勢を気にせずに高高度からビルの谷間での事件や事故現場を撮影でき、操縦士の負担軽減と効率的なカメラワークが可能となります。 - 防振装置に内蔵する4K/HDマルチパーパスカメラ「UHL-F4000」
軽量、コンパクトで省電力なカメラヘッドを特長とする光学分離型2ピース構造により、特にヘリコプターカメラに適しています。4K解像度を実現しながら高感度性能を両立させ、画像鮮明化機能も内蔵するなど、昼夜を問わずニュース取材や災害監視に威力を発揮します。 - 一体型FPU装置
既設のFPU装置は、高周波部と制御部が分離された装置でした。今回はヘリコプターへ搭載するため、軽量で省スペースを考慮した一体型のFPU送信装置が採用されました。また、このFPU装置の機能を使うことによって、ヘリコプターなどの位置情報を即座に把握し、最適なFPU受信基地局を選択して現場の映像を迅速にMBS様本社へ伝送することができます。さらに、本社から機上中継装置へのリモート制御も可能なためヘリコプターに搭乗しているオペレーターの負担が軽減されます。 - 機内での映像音声の切替えや操縦士とカメラマンの円滑なコミュニケーション、地上との確実なやり取りなど、効率的な機内総合管理システムを構築しました。
- 中継局からの距離が遠い場合や遮蔽物が多く電波状況の悪い地域など電波の届きにくい弱電界地域でも受信基地局での追尾受信が可能です。
池上通信機は、2019年6月19日に公布された航空法に対応し、神奈川県藤沢市にあるシステムセンターが、航空法第20条第1項の認定事業場として「装備品の製造及び完成後の検査の能力」および「装備品の修理又は改造の能力」を取得しております。これからも、ヘリコプターテレビ伝送システムをはじめとした各種放送用映像音声設備を一括提案できる総合システムメーカーとして、お客様のご期待にお応えし、より良い製品開発とシステムのご提案、長期にわたる保守サービスを提供してまいります。
【主な機器構成】
・ヘリコプター用カメラ防振装置:SHOTOVER M1 1式
・4K/HDマルチパーパスカメラ:UHL-F4000 1式(カメラヘッドはSHOTOVER M1に内蔵)
・一体型FPU装置 1式
・映像音声切替え装置および制御システムソフトウェア 1式
《ご案内》
株式会社毎日放送様の公式websiteはこちらです。
https://www.mbs.jp/