放送
2020.05.15
世界最小* 光学系分離構造4K / HDカメラ UHL-F4000

池上通信機株式会社は、この度、小型・軽量なカメラヘッドを特長とし、ヘリコプター空撮に適した光学系・映像処理系分離構造を持つ4K/HDマルチパーパスカメラ、UHL-F4000を開発いたしました。
4K時代の到来と共に、ヘリコプターからの空撮においても4Kカメラを使う機会が増えています。しかし、従来の4Kカメラは、HDカメラに比べて大きく重いため、そのままでは小型の防振装置には搭載することができませんでした。 また、消費電力が大きく、防振装置の内部の温度が上昇し、カメラの製品寿命の低下を招きやすいといった大きな課題がありました。
池上通信機は、これらの問題を解決するために、光学部(カメラヘッド・レンズ)と映像処理部(CCU)を分離した構造のUHL-F4000を新たに開発いたしました。
UHL-F4000は、光学部と映像処理部を分離することで、ヘリコプター搭載用カメラとして既に多数ご採用いただいているHDカメラ(HDL-F30 / HDL-F3000)のカメラヘッドと同等のサイズに小型・軽量化すると共に、カメラヘッドの低消費電力化を図ることで、レンズとともに小型の防振装置への内蔵を可能としました。
UHL-F4000は、さらに次のような特長を持っています。
超高感度カメラとして、夜間のニュース取材や監視業務に威力を発揮します。また、グローバルシャッターCMOSセンサを使用しているため、ローリングシャッターCMOSで生じる映像歪みは発生しません。
画像鮮明化機能を有しており、霧、もや、煙などの環境下でも視認性向上の効果を発揮します。
4K解像度の性能により、人物や被写体をさらに詳細に撮影し認識・識別することができます。
HD映像と4K映像を出力できることから、当初HDで運用し、周辺環境が整った時点で防振カメラを入れ替えることなく4Kシステムへ移行することが可能です。
4K映像からエッジ抽出するフォーカスアシスト機能により、HDモニタを用いた4Kのフォーカス合わせが容易です。
カメラヘッドとCCUを接続する光ファイバーケーブルは最大10kmまで延長可能で、更に100Base-TXのEthernet TRUNK回線を備えていることから、カメラヘッドとCCUを遠隔配置することで、監視カメラ・情報カメラ、放送スタジオでのロボティクスカメラどへの応用が可能です。
UHL-F4000を用いたヘリコプター空撮システムは、震災や昨年の台風15号・19号のように突然襲ってくる自然災害に対して素早くリアルな状況把握を可能にし、様々な災害現場において被害状況の確認、人命救助等、消防防災・警察・取材活動にお役に立てると考えております。
池上通信機は、官公庁様、放送局様、社会インフラ関係者様とともに、ますますヘリコプター空撮システムの付加価値向上に取り組んでまいります。
製品名 | 4K/HDマルチパーパスカメラ |
型名 |
UHL-F4000 |
希望小売価格 |
オープン価格 |
*2/3型プリズム方式4Kカメラヘッドにおいて(2020年4月現在、当社調べ)
【主な仕様】
■ 定格
映像フォーマット |
4K/HD 対応: |
撮像素子 |
Global Shutter CMOSセンサ×3枚 |
光学システム |
2/3型 R,G,B プリズム |
レンズマウント |
BTA S-1005B |
外形寸法 |
カメラヘッド:W100mm x H128mm x D90mm |
質量 |
カメラヘッド: 1.1kg |
■性能
SN比 | HD 62dB (typ.) |
感度 | F12@4K 59.94P / HD 59.94i 2000 lx、反射率 89.9% |
最低被写体照度 |
0.0015 lx @F1.4 *映像レベル50% |