放送
2024.09.30
讀賣テレビ放送株式会社様より生駒山/キャッスルタワー/比叡山のFPU受信基地局設備を受注
池上通信機株式会社は、讀賣テレビ放送株式会社（以下、読売テレビ）様より、生駒山の送信所、OBPキャッスルタワーおよび比叡山の3カ所に設置されるFPU*1受信基地局設備のリモコンシステムを受注しました。
受信基地局設備は、中継先など放送局外からの映像素材を本社（スタジオ）に無線伝送する際、中継点となる山やビルにおいて電波（マイクロ波）を受信するための番組中継に欠かせない設備です。なかでも移動体であるヘリコプター等から送られる電波を自動的にとらえる自動追尾機能が重要となります。
自動追尾機能とは、直進性の高いマイクロ波と強い指向性を持つパラボラアンテナを用いた無線伝送において、受信アンテナを電波の発信元へ自動的に向ける機能のことです。当社では、電波の強弱を利用した自動追尾受信機を製造しており、よりレスポンスの高い自動追尾が可能となっております。読売テレビ様では、この自動追尾受信機を受信架台に搭載予定です。
更新する本受信基地局設備では、新たにARIB STD-B71*2規格の受信が可能となり、弱い受信波でも誤り訂正能力が高く、より長距離での伝送が可能なため、安定した映像を伝送することができるようになります。また、今回の受信基地局設備は、本社からの基地局側の制御が従来のシリアル制御からLAN制御対応となり、リモート運用の可能性を広げております。
読売テレビ様では、これまで池上通信機の放送機器や雲台制御システムをご採用いただいており、特に受信基地局設備を多数導入いただいています。このたびのFPU受信基地局設備のリモコンシステムご採用については、お客様のご要望にお応えするためにカスタマイズ対応したソフトウェアや、Ikegamiの総合的な提案力を評価いただいた結果と考えています。
池上通信機は、50年以上磨き続けてきた伝送技術のノウハウを生かし、お客様のご要望を具現化する提案力をさらに強化し、長期にわたって安心してご利用いただけるよう保守およびサービスの向上に努めてまいります。
＊1：FPU (Field Pickup Unit) は、テレビジョン放送用の無線中継伝送装置。
＊2：ARIB STD-B71は、圧縮したHD信号をマイクロ波帯の電波を使ってOFDM方式により伝送するFPUの標準規格。新方式の誤り訂正技術(LDPC+BCH)により、弱い電波でも受信が可能。
《ご案内》
讀賣テレビ放送株式会社様の公式websiteはこちらです。
https://www.ytv.co.jp/
