メディカル
2025.05.07
医療法人しぶし眼科様 - 鹿児島県志布志市
目の健康をトータルサポート
レコーダーからのネットワーク転送機能により
業務効率化を実現する手術室映像ネットワークシステム

しぶしししぶし…まるで早口言葉のような市役所の看板
医療法人しぶし眼科(以下、しぶし眼科)様は、鹿児島空港から東へ車で1時間半ほど、市名が特徴的な志布志市(しぶしし)に位置します。志布志市には、大阪港等との定期航路を持つ志布志港があり、南九州地域における国内外の物流拠点としての役割を担っています。
しぶし眼科様では、眼科一般診療に加えて、白内障や翼状片手術を主として年間約500件の日帰り手術を実施されています。また、角膜・緑内障・黄斑疾患・ロービジョン・網膜硝子体等の専門外来にも対応しています。
松清院長のふるさとである志布志市で2002年に開院され、地域医療の発展に貢献したいとの想いで長年続けられています。
今回、松清院長と運用担当の坪田様に2024年9月に納入した手術室映像システムについてお話を伺いました。
建物内は大きな壁の仕切りがなく、検査エリアから待合室まで見通せる非常に明るく開放的な空間です。
導入の経緯

医療法人しぶし眼科 松清 貴幸 院長
これまで使われていた手術顕微鏡用アナログカメラの更新で、医療機器代理店よりIkegamiの小型 3CMOS フルHDカメラ「MKC-X300」をご紹介いただきました。また、記録再生用の機材として、メディカルデジタルビデオレコーダー「MDR-600HD」も選定いたしました。これまで手術室内に置いているデバイス同士を繋げてデータ転送をしていましたので、更新に際しては、データ転送機能を維持しつつも、より使い勝手の良いネットワークシステムを希望していました。 更新に向けた打ち合わせでは親身になっていただき、感謝しています。導入から半年経ちましたが、トラブルもなく、手術に集中できています。
システム簡略図
作業の大幅な効率化を実現

有限会社しぶしコンタクト・メガネ 坪田 健一郎 様
このレコーダーを導入して以来、手術後のデータ保存作業が大幅に効率化されました。今までは手術室に置いてあるノートPCにしかデータ転送できなかったので、手術室まで行かなければなりませんでしたが、レコーダーのネットワーク転送機能が、院内ネットワークに繋がるよう強化されたことによってネットワークに繋がる複数のデバイスから確認することができるようになりました。手術室以外のPCからでも確認できるので業務の効率化に繋がっています。松清院長との迅速なデータ共有も実現できました。データ保管のために、これまでは患者様のお名前等の情報を入力する手間もありましたが、今回のレコーダーでは記録前にカルテのIDを読み込むことで入力作業から開放されうれしく思っています。

また、今回の更新では手術顕微鏡用カメラをアナログカメラからデジタルカメラへ移行したことで、高画質で鮮明な映像を確認することができています。納入以降、安定して運用できていることに感謝しています。
レコーダーの運用方法

天吊りアームの手術顕微鏡(左写真中央)

当院では主に白内障手術を実施しています。天吊りアームの手術顕微鏡1台に対して2台の診察台を用意しており、手術日にあたる月曜日は1日あたり約12件の手術を実施しています。
手術室内の棚に置いてあるビデオレコーダー「MDR-600HD」の録画操作は非常に簡単です。患者様が手術室に入られたら、まずカルテからお1人ずつID読込を行います。そして手術前後にレコーダーの録画ボタンとSTOPボタンを押すだけです。ビデオレコーダーの使い方でわからないことはなく、操作性に全く違和感がありません。
手術直後にその場でIDに紐づいた映像を、松清院長が確認することもあります。気になったところをすぐに確認できるのも便利です。

実際の運用方法を実演してくださる運用担当の坪田様
レコーダーで録画した映像は、院内ネットワークを経由してNAS(ネットワークストレージ)へ転送されています。これによって、手術室だけでなく、事務室PC等でも手術映像を確認することができています。
ネットワーク転送機能を活用することで、外部HDDに手術映像データのコピーを取って物理的に院内PCへ保存する方法よりも、データ紛失・流出対策に繋がります。
モニターの運用方法
手術室内には天吊りモニターを用意し、手術中の手術顕微鏡用カメラ映像が確認できる環境を整えています。さらに、手術室の入り口前にもモニターを設置しているため、手術室へ靴を履き替えて入らずとも手術の進行状況が確認できます。手術日である月曜日には約12件の手術を行っていますが、この位置にモニターがあることで患者様へのスムーズな案内にも役立っています。

手術室内モニター

手術室入り口前モニター
今後について
現在、手術映像の保管は院内ネットワークを経由しNASに保管していますが、今後さらに手術映像を含めた患者様の情報管理のセキュリティ面をより強化していきたいです。
医院としては、現在14名いる医師・スタッフの仲間と一緒に、映像システムをはじめとした患者様へ安心を提供できる手術・治療環境を整備して、これからも地域の皆様から信頼される眼科医院であり続けられるよう取り組んでまいります。
ホームページリニューアルにより、さらなる情報発信に注力されています
診療日と手術日を見直しさせていただくのをきっかけに、来院される方に向けてより分かりやすく情報発信するため2025年1月にホームページ(HP)をリニューアルしました。初診を除き、HPからのWEB予約受付にも対応しています。
![]() |
|
手術の流れや注意点など、初めてしぶし眼科様へ行かれる方でも事前にHPを見て安心できるコンテンツが豊富です。 |
導入いただいた製品
小型3CMOSフルHDカメラ:MKC-X300
Ikegamiメディカルカメラ史上最高感度の小型 3CMOS フルHDカメラです。汎用的なモデルでありながら、S/N比63dBの高画質とF13/2000lxの高感度を実現しており、16軸方向で独立した色相、彩度の調整が可能なカラーコレクト機能を搭載し、忠実に色を再現することができます。
メディカルデジタルビデオレコーダー:MDR-600HD
医療用カメラ・医療機器等から出力される幅広い解像度(640×480~1920×1080)の信号を、簡単操作により内蔵HDDと外部USBデバイスへ記録します。高い信頼性のもと、動画や静止画の同時記録および再生が可能なメディカルビデオレコーダーです。
眼科様向けの手術顕微鏡用カメラシステムのご紹介池上通信機ホームページで、眼科様向けの手術顕微鏡用カメラシステムをご紹介しております。 お客様のご要望に合わせた映像機器、映像システムをご提案いたします。 |
プロフィール
松清 貴幸 院長 大阪大学医学部 卒業 大阪大学医学部 眼科 入局 大阪大学医学部附属病院眼科勤務 東大阪市立中央病院眼科勤務 伊丹市民病院眼科勤務 鹿児島大学医学部 眼科 入局 鹿児島大学医学部附属病院眼科勤務 鹿児島大学医学部附属病院麻酔科勤務 医療法人しぶし眼科 開院 |
![]() |
坪田 健一郎 様 有限会社しぶしコンタクト・メガネ (手術室内でのレコーダー運用担当) |
![]() |