検査/画像処理

2024.01.29

Meiji Seika ファルマテック株式会社様

24年にわたりIkegamiの錠剤検査装置を運用
スピード感のある保守体制に高い評価

 

Meiji Seika ファルマテック株式会社様は、相模湾を正面にして、西側に酒匂川を挟んで箱根へと繋がる温暖な地にあります。抗菌薬・中枢神経系薬・ジェネリック医薬品を三本柱とした医療用医薬品を製造されており、錠剤の外観検査工程にて24年にわたりIkegamiの錠剤検査装置をご使用いただいております。今回は第二製造部の川上様にお話を伺いました。


Meiji Seika ファルマテック株式会社

Ikegamiとの関わり

私が入社したのは2000年より前でしたが、当時から池上さんの検査装置がありました。以前は錠剤の検査というと、まだ目視検査が主流だったため、検査を自動化するというタイミングで最初のTIE-1010を導入しました。当時、いろいろなメーカーを検討した結果、池上さんのTIE-1010を導入したようです。初号機であるTIE-1010の次にTIE-7000を導入した時から操作を担当しているので、20年近くずっと池上さんの錠剤検査装置を使っております。

取材対応いただいた川上様

ご採用の決め手・評価したところ

TIE-1010の決め手の部分については、かなり前の話になるので具体的に回答できないのですが、継続して採用している決め手としては、同一メーカーでの互換性が高いというところがあります。それから、採用し続けるに値する高い検査処理能力や使い勝手の良さが魅力で、現在も継続して使っております。

< 導入いただいた製品 >
1999年:錠剤検査装置 TIE-1010
2003年:錠剤検査装置 TIE-7000
2006年:錠剤検査装置 TIE-7000A
2014年:錠剤検査装置 TIE-9500
2019年:錠剤検査装置 TIE-9500

互換性のよいIkegamiの錠剤検査装置を継続使用

TIE-7000/7000A、TIE-9500と、継続して池上さんの検査装置を使用しているので、装置の配置や検査工程、部品についてもほとんど同じ造りで、操作習得の期間は長くかからなかったです。実際に、TIE-7000/7000Aの操作担当者に、TIE-9500を確認してもらうことがあっても、設備の流れやカメラに関して違和感なく、すぐに「ああ、ここだよね」と話ができます。

また、設備が違うとなると作業者一人ずつに対して分解や組み立ての研修が必要だと思いますが、レクチャーなどに時間をかけることなく以前と同じスピードで作業ができました。洗浄品も同じような部品なので、洗浄や清掃等の作業が導入後スムーズに行えたのは、同じ池上さんの製品を継続使用している大きなメリットだと考えています。

錠剤検査装置を操作するオペレーター TIE-7000A
錠剤検査装置を操作するオペレーター TIE-9500

最大60万錠/時*の処理能力をもつTIE-9500による生産性の向上

TIE-9500の高い処理速度による生産性の向上は大きいですね。TIE-7000/7000Aでは確実に2日間かかっていた検査時間が、TIE-9500導入後は夜間無人で稼働させて、翌朝には完了しており、次のロットをセットできるようになりました。
*錠剤の形状・寸法等により異なります。

錠剤検査装置 TIE-9500

オペレーターを問わない扱いやすさ

初号機のTIE-1010とTIE-7000/7000A、2014年と2019年に導入したTIE-9500を見てきて思うのは、設備が新しくなることで、操作画面の切り替えや品種切り替え時の清掃性に関して、段々と改善されているところです。実際に使っている作業者からも、作業しやすくなったという声を聞きます。TIE-1010よりもTIE-7000/7000A、TIE-7000/7000AよりもTIE-9500の方が当然検査性能は上がっていますが、操作性という作業者の目線に立ってみても使い勝手が良くなっていると感じます。

装置の構造がとてもシンプルで簡素化されているので、組み立てやすく非常に良いと思っています。検査の現場では、今でこそ男性が増えていますが、以前は作業者の多くが女性でした。池上さんの装置は、重いパーツがなく、女性でも組み立てや調整、ばらして洗浄するところまで問題なくできます。一人でも装置が扱える点は非常にありがたいです。

オペレータートレーニングによるフォローアップが有効

作業者を固定せず、色々な人に扱ってもらいたいと考えていますので、どんな人でも取り扱える操作性というところが今後重要になってくると思います。以前実施していただいたオペレータートレーニングを受けることで、実際に受講したオペレーターはもちろん、そのオペレーターが講師として後輩へレクチャーするなど、作業者全員に対してできることが増えるので、またお願いしたいです。

<オペレータートレーニング内容>
1日目AM:座学(概要説明)
1日目PM:実践⇒解説しながら一緒に設定
2日目AM:実践⇒最初から一人で設定(アドバイスや質問は都度)
2日目PM:実践⇒AMの続き

※ご希望により実施しております。お気軽にお問い合わせ下さい。

Ikegamiのスピード感のある保守体制に満足

保守体制に関しては、文句のつけどころがないと私は思っています。いろいろなメーカーともやり取りをしますが、何かトラブルあった時の対応の速さがピカイチだと思っています。

電話をした際に装置のことを熟知している人に対応していただけるため、困った時に電話口で伝えると、その場ですぐ回答をいただけます。点検のために現場に来ていただいている際に、「この時ってどうしたらいいですか?」と点検とは別の質問をしても、「このように調整できますよ」とその場で対応していただいています。現在、Meiji Seika ファルマテックでは池上さんの錠剤検査装置を4台保有しているのですが、いつも相談に乗っていただいています。ちょっと他の担当者に回しますので、お時間くださいということがあまりないので、非常に助かっています。備品の納期も、長期間待つことなく対応いただけています。

今後、Ikegamiに対する要望や期待など

イレギュラーなことだったとは思いますが、装置の不具合改善のために必要な部品の補充に時間がかかり、稼働が止まってしまったことがありましたね。難入部品だったので、確保に時間がかかると理解しているものの、そのような場合でもすぐに補充いただける揺るぎない保守体制を確立いただけると大変ありがたいです。

弊社が昔から製造している錠剤は結構変わった形のものが多く、外観検査のテストをしてみても搬送や検査工程がうまくいかず難しい、となることがあります。そうした変わった形の錠剤に対しても検査ができるよう柔軟に対応いただけるとありがたいです。また、錠剤のサイズが大きくなると処理時間がかかってしまうので、そのスピードが改善されると次に繋がるのかなと思います。

錠剤検査工程の今後について

打錠やコーティングの工程と違って、外観検査だと錠剤の種類によって搬送スピードや錠剤位置の調整が必要で、作業者の技量にも偏ってしまうところがあります。ゆくゆくは、錠剤ごとの搬送設定を自動で計測して、整列部へ搬送することができたらいいですね。作業者の技量に関わらず安定して検査が行えることが理想ですね。



 
 

Meiji Seika ファルマテック株式会社


第二製造部一室
川上哲朗様

Meiji Seika ファルマテック株式会社様HP:https://www.meiji-seika-pharma.co.jp/pharmatech/


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