メディカル
2021.05.13
医療用8K解像度カメラ MKC-820NP「8K遠隔手術支援システム」の5Gネットワークでライブ配信する技術の実証実験で使用
池上通信機株式会社と一般財団法人NHKエンジニアリングシステム(以下、NES)様で共同開発した医療用8K解像度カメラMKC-820NPが、「8K遠隔手術支援システム」の5Gネットワークでライブ配信する技術の実証実験で使用されました。
今回の実験は、総務省の実証事業「4K8K高度映像配信システムの産業横断的な活用に向けた調査研究」の一環として、3月17日と18日に実施されました。
かねてより専門医がいない地域での医療体制が課題となっていますが、遠隔地にいる熟練の専門医が全国各地の病院施設から伝送されてくる高精細、広色域の8K内視鏡映像を見ながら適切な指示、指導を行うことで、質の高い医療提供が可能になると期待されています。遠隔での手術を実現するためには、超高画質ながら大容量の8K映像を、有線だけでなく無線も含むネットワークで可能な限り遅延を抑え、高画質のまま送受信することが重要です。実証実験の結果、5Gネットワークで、高画質のまま許容範囲内の遅延で8K映像を伝送できることが確認されました。※1
この実証実験の中で使用された医療用8K解像度カメラMKC-820NPは、当社の医療市場での映像技術とノウハウに加え、放送で培った8K技術開発を基盤とした映像技術、さらにNES様のこれまでの8K腹腔鏡カメラ開発および臨床試験の経験と知見の粋を結集させたカメラです。従来機と比較して、質量で1/3以下、容積で1/7以下での開発を実現し、カメラスタンドに半固定の状態ではもちろんのこと、手持ち運用も可能なサイズとなっています。今後も現場の更なる操作性向上に向けた機能開発を進めていく予定です。
池上通信機は、8K映像の技術開発を通じ、これからも社会に役立つ製品とシステムの開発に取り組んでまいります。
※1.今回の実証実験の詳細はNES様の以下発表をご参照ください。
https://www.nes.or.jp/news/archive/20210319.html
