メディカル

2022.03.30

岡口歯科クリニック様 - 東京都千代田区

岡口歯科クリニック  様

クオリティの高い歯科マイクロスコープ治療と映像への探求
アナログ、フルHD、4K の3世代にわたり池上カメラをご活用

半蔵門駅から徒歩1分に位置する岡口歯科クリニック様。1993年に開業され、歯科治療にマイクロスコープをいち早く導入されました。修復治療、歯周治療、根管治療、審美治療、インプラント治療、義歯、すべての治療をマイクロスコ-プで行い、クオリティの高い診療を提供することで、患者様の歯の健康をより長く保つ治療を目指しています。最小限の侵襲による治療によって、患者様の負担を抑えることに努めています。治療映像にもクオリティを求め、アナログ、フルHD、4Kの3世代にわたり池上製カメラをご活用いただいている岡口守雄先生にお話しを伺いました。


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鮮明な映像の池上製カメラが日本の歯科治療映像をリアルに伝える

岡口 守雄 院長

日本の歯科治療は世界に比べ遅れていると思われがちですが、日本は高く評価されています。世界中の有名な歯科医が集まる歯内療法の会議がブラジルで開催された際、世界の代表20名の中で、私のマイクロスコープを用いた根管治療に関する講演内容が最も聴衆に感銘を与えたと主催者より伝えられました。1800名ものエンドドンティスト達に、どのような治療をすれば治癒に導けるかということを伝えるためには、治療映像を鮮明に見せる必要があります。それには、池上の 4Kカメラ MKC-750UHD が非常に役に立っています。

匠の技を高画質な映像で残せる池上カメラ

20年ほど前、カールツァイス社製歯科用マイクロスコープが日本で発売されるのを待って導入しました。より高画質な映像を取り出せるカメラを探していたところ、池上のMKC-507が最もクオリティの高いアナログカメラでした。MKC-507は被写界深度が深く、非常に見やすい映像を提供してくれます。ミニDVテープで保管していましたが、撮った映像は今見ても非常に綺麗です。このカメラは今も現役で使用していますが、匠の技を綺麗な映像で残せるのが池上の映像技術であると思います。

2007年に新しくマイクロスコープを導入する際に、ちょうど池上のフルHDカメラMKC-300HDが発売されました。非常に綺麗な映像であり、当時フルHDのテレビが出てきた頃だったので、時代に合わせた映像記録システムを揃えたいということから、MKC-300HDを導入しました。映像は非常に高精細になり、雑誌掲載用に録画した動画からクオリティの高い静止画像を切り出すことができました。


最初に導入した MKC-507

新しいカメラシステム導入時にはいつも池上製品

映像はフルHDから4Kの時代になりつつあります。学会発表用・講演等で使用するプロジェクターはフルHDに対応していても4Kにはまだ対応していません。しかし、時代の変化を後追いするのではなく、新技術の4K映像をいち早く取り込み、次の高画質・高精細時代に対応するためには4KカメラのMKC-750UHDが必要だと思い、治療ユニットを増設する際に導入しました。私のクリニックには毎週のようにドクターが見学に来られることが多く、私の手技を4Kの有機ELモニターに大きく映すことは治療をわかりやすく見せる教育の一つだと思っています。

日本で最初に池上のカメラを導入し、良い点・悪い点等いろいろ伝えていくことも私の使命だと考えていますし、池上のカメラを使用してきて、非常に満足しており後悔したことはありません。見学で来られる方も非常に見やすい映像だと評価してくれます。実際に4Kモニターの映像を見て同じカメラを購入された方もいらっしゃいます。

  
   フルHDカメラ MKC-300HD                         4Kカメラ MKC-750UHD と 有機ELモニター

臨場感ある映像表現
高解像4Kカメラ MKC-750UHD TYPE H


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マイクロスコープを使用しクオリティの高い保存治療と負担をかけない治療を提供

人間の目は、概ね識別域が0.2ミリくらいですが、歯科治療で求められるオーダーはミクロンです。それ故歯科治療には、拡大視野下が必要となり、マイクロスコープを導入することにより精度の高い治療が行えクオリティが上がります。肉眼レベルでは見えなかったところも見えるようになり、今まで治らなかったレベルの根管治療、抜かざるをえなかった歯が保存できるようになりました。

根管の中を初めてマイクロスコープで見たとき、今でも鳥肌が立つくらいの驚きがありました。根管の中に泉がわいているように見え、どこが感染源なのかつぶさに分かるようになりました。先端が0.2~3ミリのOKマイクロエキスカ(3次元的な根管内の治療を可能にするマイクロスコープ用関連器材)を使って歯の根の中の感染源を取ることができれば治ってくるのだという事が分かりました。

患者様に負担をかけない処置をするためにはマイクロスコープは必須だと考えています。

正確な手技とマイクロスコープを使うことでクオリティが向上

インプラント治療では、インプラントの埋入するポジション、埋入する深度についてマイクロスコープは有効です。しかし、方向に関しては視野が狭くなるので分かりにくくなります。マイクロスコープでの拡大視野下で縫合すると精度も上がり、縫合後3日くらいで傷口がきれいに治ります。精度の高い手術によりその後のインプラント周囲の歯周組織をつくる再建処置も非常に安定した状態を維持することができます。

また、拡大視野下では、虫歯に関しても感染源だけを小さく取る治療ができます。当院では多くの虫歯を無麻酔下で治療します。感染している虫歯の部分は痛みがなく、その部分をマイクロスコープで拡大し感染源だけを最小限で取ります。ミニマルインターベンションという考え方が2000年にFDI(国際歯科連盟)から提唱され、最小限の侵襲による歯科治療というのもマイクロスコープを導入したおかげで実践できるようになりました。

歯科衛生士もマイクロスコープを使うことで、患者様の歯の周りにある汚れの取り残しが少なくなります。健全な歯周組織を傷つけないよう、痛みがないようにして感染源のみをとることにより、外科処置をしなくても、スケーリング・ルートプレーニング(器具で歯あるいは歯周ポケット内部の歯石などを除去し歯の根を滑らかにする処置)で改善することが多くなりました。


マイクロスコープに装着したMKC-750UHD

臨床歯科医学の基礎の確立と歯科技術の向上に貢献

2000年のはじめころから、東京S.J.C.D.(Society of Japan Clinical Dentistry)にて鈴木真名(すずきまさな)先生と私でマイクロスコープコースのセミナーを行っています。鈴木先生は私にマイクロスコープの使用を勧めていただいた先生で、マイクロペリオサージェリー(歯周外科の治療)では世界の第一人者であると思います。

マイクロスコープのベーシックセミナーでは、マイクロスコープの基本的な取り扱いからミラーテクニックを用いた臨床実習などを行い、日常臨床で治療頻度の高いCR充填やプレパレーションの講習を行っています。マイクロスコープを一人でも多くの先生方に使っていただき、精度の高い歯科治療を広く普及するよう教育活動につとめています。

自分の歯を残す

保存治療に関して日本のクオリティは非常に高く、歯を残すことに関しては世界でナンバー1だと思っています。当院は、保存治療をメインにしています。歯が無いところは、インプラント治療が有用になりますが、歯があるのに抜歯してインプラントにすることはお勧めしません。歯を保存する治療をお勧めしています。

私は治療したあと、「このようにできました」と患者様に治療した歯の拡大映像をモニターでお見せします。どこを修復したか分からないような修復治療を目指し、患者様がその治療映像を見たときに「どの歯を治療されたのですか」と言われるような修復治療を実践しています。私たちが戦っているレベルはミクロンです。マイクロスコープの拡大視野下で見て歯に隙間がないような処置をすることによって、10年20年30年と長い間クオリティの高い保存修復処置が可能となります。

「先生に残してくれた歯があるから有難いです」とおっしゃっていたご高齢の患者様がいましたが、ご自身の歯がある方はしゃきっとしています。健康をつかさどる最も大切なことは食です。残っている自分の歯が多いほど認知症になりにくいです。きちっとご自身の歯で噛み、それが脳に伝わり、脳を活性化させる効果につながるのではないかと考えています。

コロナ禍における対策

マイクロスコープを使うことは感染防止という観点からも有効です。患者様との間にマイクロスコープが入ることから、肉眼で直接見ながら治療するのに比べて、患者様とドクターの距離は倍以上離れることになります。

さらにカールツァイス社で考えてくれたアクリル板やフェイスガードを装着し使用しています。マイクロスコープの鏡筒部分に取付けてドクターの顔全体を仕切るような形状です。簡単な構造ですが、仕切ることでさらに感染リスクを軽減できると考えています。

医療用途での映像機器に対する今後の4K/8Kへの期待や展望

放送用では4K/8Kが出てきていますので、それを医療用に用いることによって、遠隔治療も可能になってくると思います。手技の映像を同時に多くの先生が見て、遠隔でコミュニケーションができるような時代になり、世界中の人と医療連携ができる時代になってきます。それには映像のクオリティが重要になってくると思います。

今後の池上製品への期待

患者様に説明した映像はやはり記録として残したいと考えています。ビデオレコーダーでの記録はできますが、カメラ側にも記録できる機能があるといいですね。残す映像は4Kである必要はありませんが、フルHDで動画と静止画が記録できるとベストです。治療内容を記録することは大切なことですので、最新の4KカメラシステムにUSB端子から気軽に記録できる機能が備わると良いですね。期待しています。

岡口 守雄(おかぐち もりお)先生

  • 略歴

  1954年 埼玉県出身
  1976年 明治大学政治経済学部経済学科卒業
  1986年 岩手医科大学歯学部卒業
  1993年 東京都千代田区にて開業

  • 所属団体

  日本顎咬合学会指導医
  S.J.C.D.理事
  S.J.C.D.マイクロコース インストラクター


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