当社グループは、顧客に満足して頂ける製品を創造するために常に技術を磨き、「技術の池上」と評価を頂けるよう、積極的に研究開発活動を行っています。 研究開発は、主に技術開発センター(川崎市)で要素技術・機能開発を行い、プロダクトセンター(宇都宮市)とシステムセンター(藤沢市)で、製品化開発を行っています。 また、グループ外企業との分業と連携により、自社のコア技術開発とスピードある製品開発を実現しています。
その活動の主な成果は以下のとおりです。
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- 放送システム事業関連
放送システム事業関連では、デジタル放送番組素材の撮影取材、中継伝送、編集制作、放送番組の送出・基幹網伝送に注力して、番組制作機器、有線/無線中継機器およびネットワーク機器の研究開発を行っています。 また、総務省の推進する4K・8Kロードマップを重視した研究、製品開発に取り組んでいます。
放送用カメラ・モニタでは、当連結会計年度において、以下の開発成果がありました。
4K放送カメラは、4Kとして世界初のスタジオタイプカメラ「UHK-435」を製品化することで、4KシステムカメラUHK-430のシリーズラインアップの充実を図りました。「UHK-435」は大型レンズ装着に適した構造とすることで、従来のビルドアップユニット装着と比べて放送現場でのセッティングを容易としました。さらに、屋外のスポーツ中継など砂埃の多い厳しい環境下でも耐環境性に優れ、国内外の需要に応えました。
HD放送カメラでは、海外市場で要求されるマルチフォーマットおよびHDR(ハイダイナミックレンジ)に対応した「HDK-99」を開発し、米国で開催された世界最大規模の放送機器展NAB2018に出展しました。昨年度製品化したHDK-73に引続き、海外で要求の多いHDでのHDR運用に対応し販売を進めていきます。
放送モニタでは、放送市場で要求される4Kモニタの製品開発を行い製品発表しました。31型4Kモニタ「HQLM-3120W」、HDRマスターモニタとして最大1000cd/㎡の輝度を誇る「HQLM-3125X」および、放送システム構築で主力となる、17型4Kモニタ「HQLM-1720WR」の3機種を昨年11月に幕張メッセで開催されたInterBEE2017において発表しました。「HQLM-3120W」は2018年3月に製品リリースをしました。残り2機種も2018年に製品リリースを予定しています。
HDモニタについては国内外の根強い需要に応えるため、新たな製品の投入を行いました。60シリーズと名付け、9型、15型、17型の3サイズ6機種を製品リリースしました。さらに、24型も開発し、米国の放送機器展NAB2018に出展しました。新ラインアップを揃えることで、お客様の幅広い運用に応えていきます。放送映像音声スタジオ機器・システムでは、当連結会計年度において、以下の開発成果がありました。
- 2018年12月のBS、CS放送での4K本放送に向け、次世代4K大型スイッチャ「MuPS-5000」シリーズを開発しました。「MuPS-5000」シリーズは、映像入出力インターフェースとして4Kの伝送新規格である12G-SDI信号に対応し、HDの8倍の画像データを処理する高速画像処理エンジンを組み込んだ新型スイッチャプロセッサを開発、搭載しています。これにより、現行HDスイッチャと同等の系統、機能を備え、さらにサイマル送出も可能な次世代4Kシステム機器の中核を成すものです。昨年11月に幕張メッセで開催されたInterBEE2017に出展し、2018年度から製品をリリースして参ります。
現行の大型スイッチャ「MuPS-4000」は動画ファイルの合成機能を従来の4chから8chへ拡張するなど、映像制作現場の利便性向上の機能強化を図り、お客様から好評を得ました。
これらの新機種および機能拡充により、4K映像制作での需要に応えていきます。
また、近年のインターネット技術による放送のIT化に向け、Media over IP関連技術の研究と製品開発を進めています。昨年のInterBEE2017では、リモートプロダクション向けソリューションを想定したIP伝送装置の技術展示を行い注目を集めました。今後、放送業界のIT化ソリューションとして技術動向を見据えながら対応製品の開発を進めるとともに、次世代放送システムの提案を行って参ります。無線伝送・通信機器では、当連結会計年度において、以下の開発成果がありました。
無線伝送・通信機器では、放送局様向けに1.2GHz帯/2.3GHz帯のデュアルバンド対応・SISO方式超小型FPU受信装置「PP-90」を開発し、販売を開始しました。送信装置と受信装置を組み合わせることで、リターンビデオやカメラリモートコントロールに対応したワイヤレスカメラシステムとして使用することができ、スポーツ中継やコンサート中継等の番組制作に威力を発揮しています。また、FPU装置としては、超高精細度テレビジョン(4K・8K)の伝送を目的とした規格ARIB STD-B71が策定されたことから、この新規格への対応を視野にいれるととともに、新たなIPネットワーク素材信号形態にも対応した無線伝送装置として新型FPU装置を開発しました。今後、各放送局様へ積極的な販売活動を行って参ります。
- セキュリティ事業関連
セキュリティ機器関連では、最新圧縮方式であるH.265対応の高品質、高感度フルHDネットワークカメラ6機種とネットワークレコーダ2機種を新たに開発し、販売を開始しました。
H.265は従来のH.264比で大幅な効率化が実現でき、今後の映像監視市場におけるデファクトスタンダードになることが期待される圧縮方式です。H.265対応カメラとして、ボックス型「IPD-BX210」、耐衝撃屋外ドーム型「IPD-VR210」、バレット型「IPD-BL210」、屋内パンチルト・ミニドーム型「IPD-PT210」、屋外コンビネーションドーム型「IPD-SP210T」、屋内コンビネーションドーム型「IPD-SP210U」の6機種、H.265対応ネットワークレコーダとして、ネットワークレコーダ「INR-1116-16P/1132-16P」の2機種のラインアップ化を達成しました。これらは、従来の当社フルHDネットワークカメラシリーズ同様、複雑なネットワーク設定を排除した簡単設定、操作を継続して実現しており、システム設置の利便性はそのままで、更に性能を向上させたフルHDネットワーク監視ソリューションの提供が可能となりました。
今後、当社納入実績の多い公共・社会インフラ市場において、製品ラインアップ化した「タッチパネル操作器TPC-100」、「PCレスIPカメラ分割表示装置IMV-90」とともに、従来型アナログシステムからネットワークカメラシステムへの更新を目指し、監視ソリューションの高度化を図るべく、販売拡大を推進していきます。
- メディカル事業関連
メディカル事業関連では、微細手術の高度化を支える映像装置の研究開発を進めています。
- 医療用カメラでは、最近の近赤外光による診断に対応すべく、近赤外光と可視光を同時撮影して一つの映像として合成可能なメディカルカメラを開発しました。本カメラは昨年10月に名古屋で開催された日本脳神経外科学会で技術参考出展を行い注目を集めました。また、解像度がHDの縦横2倍の医療用4K単板カメラを開発し、世界最大級の医療機器展示MEDICA 2017(11月、デュッセルドルフ)に出展し、多くの引き合いを受けました。
医療用モニタでは、微細手術を高精細な映像表示で支える、医療用4K モニタ2 機種「MLW-3110U」、「MLW-3110U Type3D」を製品化しました。「MLW-3110U」は、高輝度(525cd/㎡)・高コントラスト(1500:1)を誇り、手術顕微鏡の光学解像度に迫る高精細な4K映像の表示を可能としました。また、「MLW-3110U Type3D」は、偏光メガネによる3D観察時にも十分な明るさを提供できる高輝度設計により、明るく高精細な3D映像の表現を可能としました。
昨年10月、東京で開催された日本臨床眼科学会に、眼科用途の微細手術の新たなソリューションとして高精細4K機器による3D手術顕微鏡カメラシステムの参考出展を行い注目を集めました。
今後も高精細な新型モニタのラインアップを開発するとともに、高感度4K出力カメラ「MKC-704KHD」や、高解像度4Kカメラ「MKC-750UHD」をはじめとする当社医療用映像機器の組み合わせにより、メディカル市場へ向けた新たなソリューションを提供していきます。
- 検査事業関連
検査機器関連では、お客様の製品品質の向上を支えるために、画像処理とメカトロニクスを融合した検査装置システムの研究開発を行い、事業拡大に努めています。
昨年開発を行ったインクジェット方式の錠剤印刷装置「TIE-9000P」は、多種多様の錠剤(形状およびコーティング等)においても高品質な印刷を目指し、継続してインク、搬送機構、画像処理の高度化を進めて参りました。これにより、印刷が難しいと言われる表面コーテイングの錠剤においても、他錠剤への転写や錠剤間の擦れによる印刷劣化(耐擦過性)に優れた高速印刷を実現し、お客様から高い評価を得ています。既存の錠剤検査装置TIE-9000シリーズと併せて、錠剤医薬品市場へ更なるソリューションを提供して参ります。
- 新たな市場向け検査装置として、自動車排ガス浄化フィルタの検査装置を開発しました。検査対象の排ガス浄化フィルタは、微細多穴加工を施し筒状にしたセラミックに排ガス触媒を塗布したものです。このフィルタは、穴が微細で多種多様の形状をもつことから、生産ライン上での自動検査が難しく、長らく目視検査を行っていました。本検査装置は当社独自の光学設計により鮮明な微細多穴画像の取り込みに成功し、高精度の欠陥検出を実現しました。本検査装置は生産ラインでの稼働を始め、お客様から高い評価を得ています。
今後の検査事業領域拡大に向け、新たな検査手法や技術開発について、大学との共同研究、さらに他企業とのアライアンスを積極的に進めています。
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池上通信機株式会社
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当社グループは、顧客に満足して頂ける製品を創造するために常に技術を磨き、「技術の池上」と評価を頂けるよう、積極的に研究開発活動を行っています。 研究開発は、主に技術開発センター(川崎市)で要素技術・機能開発を行い、プロダクトセンター(宇都宮市)とシステムセンター(藤沢市)で、製品化開発を行っています。 また、グループ外企業との分業と連携により、自社のコア技術開発とスピードある製品開発を実現しています。
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