ニュース詳細: 2016.04.05

朝日放送株式会社様向け和歌山FPU受信基地局設備を納入 紀伊半島南部からの中継を確立

朝日放送株式会社様向け和歌山FPU受信基地局設備池上通信機は、日本エレクトロニツクシステムズ株式会社様より朝日放送株式会社様(以下ABC様)向け和歌山FPU受信基地局設備を受注、2015年10月に現地納入し、現在本運用中です。

【システム概要】
番組素材は、紀伊半島南部の大雲取、半島中央部の護摩壇、奈良県西部の生駒、これらのFPU基地局を経由し、本社に伝送されます。大雲取の受信回転架台は、ヘリコプタからのFPUの受信を想定し、電界およびGPSによる自動追尾に対応しています。受信機は、現用・予備の2台構成で、冗長性を確保しています。護摩壇では、大雲取受けのほかにGPSによる追尾に対応した0.6φの回転架台を備えており、和歌山市近辺からの素材受けが可能です。本社の回線センターにて、専用リモコンで、大雲取、護摩壇を操作します。

[和歌山FPU受信基地局設備]
PF-531 送信機 PF-531 送信機
基地局名 送受信機 数量
大雲取基地局 PF-531 受信機 2式
HDF371 追尾受信部 1式
2式
護摩壇基地局 PF-531 受信機 2式
2式
生駒基地局 PF-531 受信機 2式

[FPU受信基地局リモコン]

本社側と3箇所の基地局側に機器を設置し、その間をIP回線、4W専用線、アナログ回線で結び、制御監視を行っています。

<特長>

  • 基地局側の機器の制御・監視を一元管理するシステムで、本社側のリモコン端末で、基地局と本社の機器の状態をグラフィカルに表示します。リモコン端末は2台あり、両端末から基地局へ同時に制御することも可能です。
  • 基地局との制御・監視回線は複数の回線で行っており、一方の回線に異常が発生した場合には、冗長系での制御に切り替えて運用をバックアップします。
  • 機器に対して制御の禁止を行うLOCK機能があります。
  • 端末ソフトは電子地図を使用しており、地図上をクリックし、その方角に受信回転架台を向けるプリセット方調機能があります。また、地図上に、飛行中のヘリコプタの位置を表示する機能、出先の4値FSK無線機(VHFデジタル業務用無線機)の位置を表示し、その方向にワンタッチで回転台を制御するVHF GPS方調機能があります。
  • 音声に多重したヘリコプタの位置情報をシステムに取り込み、常にその方向に受信回転架台を向けるGPS追尾機能があります。
  • 受信電界が最大となる方向に回転台を向けるための微調整を行なうピークサーチ機能があります。
  • 運用支援機能として、送受信点間の地形断面プロフィールを表示する機能や送信点の高度によって地形シャドーとなる地点を表示するシャドー表示機能を備えています。また、任意地点からFPU送信した場合の各回転台での受信電界の理論値を表示します。
  • 受信機を長時間運用する際、BL/BER/MER/MARGINを指定した時間記録し、受信状態の変動を確認できる記録/再生機能があります。
  • マイクロの運用を日誌として記録する機能があります。運用の日時、送信点の位置(緯度経度、住所)、FPU装置の情報(周波数、送信出力など)と回転台の方向および受信状況を記録します。これら日誌データは後で生成してすることも可能です。
  • 日誌データをデータベースとして、運用予定の地点付近の過去の日誌データを地図に表示する実績表示機能があります。
  • 弊社製受信支援デコーダからの受信支援情報の表示機能があります。
  • 各機器の状態を一時的に記録し、記録した状態に再生制御を行うリコール機能があります。
  • 各機器のアラーム監視とアラーム検出時のアラーム接点出力機能があります。
  • アラーム発生時に設定した電話番号に自動的にコールする呼出機能があります。
    朝日放送株式会社様向け和歌山FPU受信基地局設備
    リモコン端末 受信回転架台制御画面

    【お客様の声】

    今回のシステム導入について、ABC様にお話を伺いました。

    • 本FPU受信基地局設備導入の目的をお聞かせ下さい。
      ABCでは、和歌山県にFPU受信設備を所有していなかったため、和歌山県南部からの報道素材等の伝送が必要となった場合、支局からのIP伝送やSNG車による伝送以外に方法はありませんでした。また、近い将来に発災が懸念される南海トラフ地震への対応について、発災直後のヘリコプタによる沿岸部空撮映像の伝送は困難でした。これらを解決するため本設備を導入しました。
    • IPでの伝送も考えられますが、FPUによる伝送を選択した理由をお聞かせ下さい。
      公衆回線であるIP網は災害時に断となる可能性があるため、災害時でも安定して運用可能な自営の伝送手段としてFPUを選択しました。
    • 導入にあたって、弊社をお選び頂いた理由についてお聞かせ下さい。
      FPU集中制御の放送局納入の実績、機能と価格のバランスの良さを評価しました。
    • 導入後、どのような番組で運用頂いてますでしょうか。
      和歌山新宮支局カメラマンの出先からの取材映像や季節を彩る和歌山県山間部のヘリコプタ空撮などニュース素材伝送で運用しています。
    • 本設備の満足度はどのくらいでしょうか。
      本システムの集中制御のソフトウェアに関して、現地入り後出てきた要望にも改修対応していただいた点で大変満足しています。
    • 今後、FPUおよび受信基地局において、弊社に期待することはどのようなことでしょうか。
      FPUの小型化、省電力化を期待しています。
    •  
      どうもありがとうございました。

      池上通信機は、これからも運用性の優れた番組素材伝送システムの構築に努め、放送局の報道・中継業務に貢献してまいります。